それでも走って走って でっかいゴジラのオブジェがある映画館を左に曲がって 歌舞伎町一番街に入る頃には 雅史さんの姿はもう無かった。 あはは。私何やってるんだろう。 こみ上げる虚しさ。 ほら、もう追いかけてきてもくれない。 空高く乱立する飲食店や風俗店の看板を見上げると どこからともなく涙がこみ上げてきた。 涙で滲んだ世界はまるで花火のよう。