その瞬間心臓が飛び跳ねたのがわかった
私が混乱しているのに男は呑気に
『確かこの辺なんだよね〜』
などと言っていた。
私の無駄なプライドのせいで
「吸血鬼をどうする気なの?」
と分かりきったことを聞いてしまった。
でもその予想は大きく揺れた…
『なにって。僕と一緒だなぁって!
でね?一人は寂しいし僕も寂しい。
だから少しぐらい夢見たっていいのかな』
驚いた。だからそっと首元を隠して
心の声を見た。
(『不老不死も楽じゃないんだよ…』)
え?って思った。不老不死なんて
吸血鬼の私が言うのもなんだけど
存在してたなんて…
ん?あれ?能力が止まらなっ
(『可愛いなぁ。なんでここにいるんだろ
あ。そいえば吸血鬼って可愛い女の子って
聞いた事ある…この子なのかな?』)
なっ。可愛い…そんな訳ないわよ!
もう。可愛い可愛い言いまくって…
「で?私が吸血鬼なんだけどなんかよう?」