午前1時。
弟の綾人と朝の散歩に出かける時間。
引きこもりの私でも
それぐらいは運動しなくては…
少し体がだるい以外はなんともない
1日だった…でも困ったことに
毎日行っている散歩を綾人が
『行っちゃダメだ』と言い出したのだ。
なんで?と聞くと黙り込んでしまう。
そんな綾人にイラついて
玄関に向かった。
『姉さん行っちゃダメだ…』
綾人が心配そうにこちらを見る。
それもイライラする
「うるさいわね。一人でも大丈夫よ」
少し早口でそう言い残し
外へ出ようとドアに手をかけると…
(ニ"ャァァァァァァァ)
すっごく苦しそうな
猫の叫び声が聞こえて来た
「綾人…今猫が…」
さっきの威勢は猫の叫び声に
怖気付いて何処かへ行ってしまった。
だれがヘタレじゃ。
すると綾人は不思議そうな顔をして
『猫?なんの事?』
と聞いて来た…
あぁ。またか…
「なっなんでもない。じゃあ行って来ます」
このいたたまれない空間から逃げたくて
家を飛び出した。
今ではすっごく後悔している。