「紘汰はさ、本当に李弥のこと好きなわけ?」


そう、李弥と共通の親友の陽奈に言われて、瞳をパチクリとさせた。


「は?」

「は?じゃなくてさ。李弥の事。どうなの?」

「そんなん決まってる、この世で1番大好きだよ」


いきなりなんだよ、と視線を流すと。
陽菜の顔はとんでもなく怒ってる。


えーと?

なんで?


「つか、なんだよ、突然」

「…別に」

「はぁ?なんなの?お前?」

「李弥がかわいそう」

「なんでだよ?」


そう問い詰めようとすると、その後ろに今日も可愛い李弥の姿が見える。


「りーみ!もう帰れんの?一緒に帰ろ?」


小首を傾げるような形で、陽菜から李弥へと態勢を変えると、いつもの笑顔がそこにない。