親指がほほにふれる。

こういう時だけ、カッコいいなんてずるい。

私は、光希くんの胸に気づいたら飛び込んでいた。

「うぁぁぁぁぁぁずっとずっと辛かったよ...。
素直になれない自分が嫌いっ!!!」

「うん」

ありがとう。

素直になれたんだあの瞬間から。

今、扉が開く。