「風華には……姫がいるだろ」

『……まさかっ!?』

「俺達は今まで思い違いをしていたんだよ」

『狙いは……No.1の座なんかじゃない……?』

「御明答」


至極楽しそうな声色で語る片割れ。
……あぁ、これは怒ってる。


「前の時は我らが王、今回は姫が狙いだ」


“よくやるよなぁ”って全く声色を変えずに言い放った片割れ。

Tenebrae……闇。

幹部になることを選ばなかった僕達が、裏から白鷺を守る立場になった時に皆が“影になって動く存在だな!”“影っつーより、見せてはならない闇だろ!”なんて、ふざけた延長線上で付けられた名前。

白鷺を守るため、僕達の居場所を守るための名前。

僕達のパーカーに目立たないように白い糸で刺繍された羽ばたく鷺と“Lux et tenebrae”の文字。

僕達は闇。
そして、僕達の王……光は此花だった。

僕達は王を……此花を奪ったアイツらを許さない。


「動くぞ。
今度こそ、大切なものを守るために」

『勿論!』