『藤堂、会議の資料コピーしてくれ』

｢やっぱりそうですか。既にコピー済みです｣

そう言って人数分の資料を出した

俺の秘書、藤堂

...完璧だな

コピーしろと言ってないのに、既にコピー済み

前なんか、頼んでおいた書類制作頼んだその日に終わらせて、出しやがった

しかも、誤字脱字一切無し

その書類今週中でいいって言ったのによ

さらに、美人

美人で敏腕秘書とかすげぇな

｢...ょう...ちょう?社長?｣

『あ、ああ。なんだ?』

藤堂について考えてたら、声に気づけなかった

｢なんだじゃありません。もう、そろそろ人の顔ずっと見るのやめてください｣

『なっ...!...ああ。すまん』

～♪～～♪

もう、定時か

うちの会社は定時に音楽が流れる

だが、藤堂は帰ろうとしない

『藤堂お疲れ、もう帰っていいぞ』

俺がそう言うと、ようやく帰る支度をした

勝手に帰ろうとしないところも...なんというかなぁ...

正直、藤堂の弱点があったら知りてぇぐらいだ

｢社長、お先に失礼いたします｣

藤堂は社長室から出た