もう一度言おう。
鳳舞たちのチームは基本的に単独で任務をするのだ。

それは誰もが知る事実。
そのため、里からの命令以外で自主的に3人揃うことはない。

門番2人は彼らの様子から強制的に集められたわけではないことを察していた為、尚更驚いている。



「……もう行っていいか」

「あ…あぁ」

「気をつけて行ってこいよ」



鳳舞の言葉に門番達はすぐに門を開いた。
3人は門番に軽くお礼を言うとすぐに門をくぐった。

里を出た瞬間に彼らの雰囲気が変わったことを門番は感じた。



「今日、こんなにも天気いいのにな」

「あぁ。
今日は暴風雨になるかもしれない。
早く帰ろうぜ」



あまりの珍しいことに一瞬遠い目をした2人だが、すぐに鋭い目つきに変わる。

その変化はパッと見た感じでは分からないような些細なものであったが。






「「無事に帰って来いよ」」






そんなことを呟かれているとは知らない3人は目的地へと足を進めていった。