「どうせ、書物には大したものは書かれていないはず。
なら……調べてみるか」



素早く印を結び、両手を地面につける。



「口寄せの術 来い 鳥花(ちょうか)」



鳳舞がそう告げると大きな鳥が現れる。
光り輝いているのではないかと思うほど真っ白な大きな鳥。

鳳舞と契約している口寄せである。



『なんか用かね?』

「頼みがあって」

『ほう……それは何ね?』



首を傾げる大きな鳥。



「どうして琉飛が駆り出されたのか調べてほしい」

『琉飛……?意外やね。
うちは、一族について調べろ言うんかと思たんよ』

「一族については今更どうでもいい。
けど、琉飛を巻き込むなら別だよ」

『相変わらず仲のよろしい事ね。
主の頼みやき、羽ばたいてみるかねぇ』