「琉飛!置いてくよ!!」

「……今行く」

「ボーッとしてどうしたの?」

「何でもねぇ」



不思議そうな琳埜の声に反応する琉飛。

その2人を見て鳳舞は柔らかく目を細める。

あまり連むことはないとはいえ、鳳舞はこのメンバーが好きなのだ。

賑やかな琳埜と、割と冷めている琉飛。
自分でも自覚するほどやる気の無い鳳舞。

このメンバーでなければ、鳳舞はチームなど組まなかっただろうと、決して口には出さないが心からそう思っていた。



「この辺りなら問題ないだろうし、野宿の準備しよう」

「了解!!」

「あぁ」



日が落ちるのが早く、既に暗くなっている為に安全だろう場所を素早く見つけた鳳舞たちは薪を集め、ある程度集まったのを確認した鳳舞が印を結び火をつける。

暖かな光が灯るとその周りに腰を下ろす。
同時に沈黙が訪れる。



「それで」



その沈黙を破ったのは、珍しくも鳳舞だった。



「鳳舞が話を切り出すなんて珍しいー
どーしたの!?」

「俺にも疑問くらいあるよ」

「なんでも知ってるし、察してるイメージしかないんだからしょうがないでしょ!?」

「……そ?」



キョトンとする鳳舞。
自覚なしというところが、転載と言われる所以なのか……