「どうしたものかなぁ」

HRが終わった後、ボソッと呟くと最初に反応したのは前に座っている絵梨香。

「なぁに、まだやってるの?」

いい加減諦めて普通に告白したらいいのに。と声を潜めながら轟を盗み見るこいつは、私が轟を好きだと知る数少ない友人。


「遥斗、舜、集合~!」

「なーんで呼ぶかな?」

鼻歌歌いながらウインクする絵梨香。
後でアイス奢ってもらおう。

「絵梨香、沙耶、はよ」

「舜おはよ、轟もさっきぶり、好きだよ」

「おう。絵梨香どうした?」

「よくぞ聞いてくれました遥斗くん
ねぇ、海行こうよ海」

「海ぃ!?俺はパス、遥斗は?」

「だってよ、沙耶どする?」

舜への返事を私に流してきた轟。面倒事押し付けやがって。
こいつも後でアイスだ。