「ねぇ、24日は?」


「24?あーイブか」



少し考えてから思い出したように言う。

ヒロにとってイベントごとはあまり興味のないことのように思える。



「その日、ヒロと過ごしたいなって思ってるんだけど……」


「え?本当に?」



なぜ、こんなに驚かれているのだろうか。
あたしとヒロは付き合っているのだかは、こう一緒に過ごしたいと言うのは何も不思議なことではない。



「そんな驚く?」


「心結からなにか誘われるってそんななかったからさ」


「そうだったかもね……」



思えば、ヒロのことを誘ったことって、あの夏祭りしかなかったかな。

あの日から誘うことをやめたんだよ。
気づいて欲しい。



「心結に誘われるって嬉しいな」


「ねぇ、あたしが誘わないからいつも他の子といるの?」


「んー、まぁ女の子たちに誘われたら断れないからね」



ニコッと笑う天性の女たらし。



「イブ一緒に過ごそ」



ヒロのその言葉にあたしの心が踊らないはずはなかった。