「悠貴……」



悠貴の言葉がすごく嬉しい。

悠貴と別れてからずっと、思い続けてきた気持ちに損はなかったと。
二人とも同じ気持ちだったんだと……証明してくれた。



「俺はいまでも心結と付き合えたらって思ってる。なんとしてでも彼女と別れたいって思ってるよ」


「……っ」



本当なら、喜んでいますぐ悠貴に抱きつきたい。

でも、そうしたらあの子はどうなってしまうの?



「ダメ?」


「ダメっていうか、彼女さんは……」



悠貴の事が好きだから付き合ってるんじゃないの?



「うん、きちんと話するよ。いまだに刺されたところが天気悪くなると痛むみたいだし、慰謝料だって支払っても構わないと思ってる」



前に聞いたときは、電話だったから。
悠貴がどんな表情で話していたのか、どんな風に思っていたのかがわからなかった。

でも、少なくともこの3年間一緒にいたのは罪の意識からではないはずだ。

だって、話をする悠貴の顔がとても苦しそうなんだもん。



「心結は?どう思ってる……?」


「あたしは……」



あたしの心を占めているもの。
それは……。