「悠貴はもう新しい彼女いるんだよ」


「……わかってる」


「今が初めてかわかんないし、心結と別れてから俺らとまで距離とったのも彼女ができたからかもしれないよ」


「そう、だね」



ヒロのいう事はたぶん間違ってない。
わからないけど、悠貴をいつまでも思ってるのはあたしだけで。
悠貴は、あたしの知らないところで誰かに出会ってる。



「なぁ、俺にしろよ」



ヒロがギュッとあたしを抱きしめる。



「ヒロ……」


「もう俺は心結のこと傷つけない。片思いしてた4年間でだいぶ信用できる男になったと思ってる」


「自分で言う？」



ヒロの言葉はいつだって真っ直ぐで。
真っ直ぐすぎて、すぐに逸らしたくなってしまう。



「俺、これで何回目だろ」


「え？」


「心結に告白」



数え切れないほどの言葉を、ヒロにはもらった。
充分すぎるくらいの言葉をたくさんもらった。



「考えさせて……」



ヒロと別れてから、初めての言葉を彼に告げた。