「俺んちみたいなもんだ、バーカ」



ベーっと舌を出して対抗してくる。



「と、とりあえずごめん」


「すみません」



あたしに続いて悠貴もペコッと頭をさげる。



「別にいいけど。目障りだからさっさと帰った、帰った」



しっしっとあたし達を追い払う。



「もう!じゃあ、また明日ね」


「おー」



悠貴の手を取って歩き出す。



「そうだ、心結!明日買い出し忘れんなよ」



唯斗の声に2人とも振り向く。



「あ、そうだね」


「心結の学校の前行くから!ついたら電話するから」



自分のスマホを出して、指さす。



「オッケー!じゃあ明日!」



もう一度唯斗に手を振って、悠貴と2人で歩く。



「買い出しとかもあるんだね」


「うん!何でも屋さんなの。あたし」



唯斗が〝お前は何でも屋だから、俺の言う事聞けよ〟なんて偉そうに言っていたのを思い出して笑いそうになる。