「さっきの人と仲良くなるの早いね?」


「あー、中学の同級生なの」



本当なら悠貴と唯斗が会うのは避けたかった。
でも、平然を装わなきゃ。



「へー!偶然?」


「ここ、別の中学の友達の家でさ。あの人、その友達の親友だから」


「なるほどねー」



目を細めて笑う悠貴のこの顔があたしはだいすきだ。



「これだけでいい?」


「うん。ミサキのご機嫌とり」


「えー?ミサキちゃんの?」



そんな話をしながら商品を袋に入れていく。



「俺さ、明日から遠征だからさ。心結がバイト終わる頃にまた来るよ」


「え?」


「ベンチに座って話すことくらいしかできないけど、1日はやいクリスマス」


「ほんと!?でも、また来てもらっちゃっていいの?」



あたしが終わるのはだいぶあとだし、なんだか申し訳なくなってしまう。



「いいんだよ。俺が来たいんだから」


「ありがとう!じゃあ、あとで!楽しみにしてる」



終わったら悠貴が!ってだけで、バイト張り切っちゃえるんだから好きな人の存在ってすごいと思う。