「びっくりしたー。みたら悠貴の後ろ姿なんだもん!」


「気づいてくれるかなーって後ろ向いてた」


「もう、来るなら言ってよね!」



そんなあたしの元に棚からお菓子を取って歩いてくる。



「びっくりさせたくてさ」


「もうー。本当にびっくりしたよー」



悠貴の手からお菓子を受け取る。



「……もしかして、彼氏?」



隣でずっと黙っていた唯斗がそう口にする。



「う、うん!彼氏」


「心結がお世話になってます」



悠貴も唯斗にペコッと頭を下げる。



「俺は別に……ちょっと裏行ってくるから頼むな」


「あ、うん!」



あたしの返事を聞かずにして、唯斗は裏へスタスタと歩いていった。



「来たらまずかったかな……?」



唯斗を見て、心配そうな顔になる。



「ん?いや、気遣ってくれたんじゃない?」


「そっか。ならいんだけど」



ふっと安心したような顔になる。