「最近まで仲良かった両親が離婚ってなって、やっぱり永遠なんてないんだよな。どうせ他人なんだよなって考えちまって。そうしたら心結に連絡できなくて、LINEも開けなくてさ。ごめんな」



心結のことをぎゅっと抱きしめる。


──頭でいくら考えたって。
好きなものは好きなんだ。

好きなら一緒にいたらいい。
その後のことはまた考えたらいいんだから。



「別れなきゃ行けない時なんか来ないって思ってる……」



俺の腕の中で、心結がポツリと話し出す。



「……うん」


「でも、まだまだ子供だし。永遠があるなんて不確かなことも言えないし、不安にもなる。だからその度に2人で乗り越えて行けたらって思うよ」


「……心結」


心結の言葉に胸につかえてたものが取れていくような気がする。



「だからいまはあたしたちを信じよう?」


「俺、心結でよかった」


「うん、あたしも」



抱きしめていた腕を解いて、心結の顔を見る。

ここにいる。
心結はここにいる。

それだけでいまは充分。
永遠の誓いはまたいつかで──