「悠貴、お待たせー」


「全然待ってないよ」



月曜日。
毎週月曜日がデート。


悠貴の部活が月曜日しか休みがないから。



「俺、毎週月曜日が楽しみで仕方ない」



あたしを抱き締める。



「あたしもだよ」



あたしもぎゅっと抱きつく。



「サッカーが大好きだったから、部活ない月曜日は嫌だったのにな」



「でも、今でもサッカーは好きでしょ?」


「うん。でも心結も同じくらい好き」



悠貴の言葉に頬が緩む。
悠貴はこうやって、きちんと愛情表現をしてくれるからすごくわかりやすい。



「はぁ……夏休み嫌だな」



ため息をつく。



「仕方ないよー」



悠貴の頭を撫でる。


夏休み。
悠貴の高校のサッカー部は東京の大学に三週間の遠征で行く。


悠貴にとっての夏休みは一週間しかないんだ。

だからカップルが一緒に行くような、お祭りも一緒にいけないんだ。