「……あたしはさ」



かすみが少し恥ずかしそうに言葉にする。



「小西くん」


「え!?」


「かすみのタイプだったね」



あたしがニコって笑うとかぁーっと顔を赤くしてる。



「やっぱわかっちゃった?」


「かすみのモロ好みだもん、わかるよー」


「……だよね」



昨日はあたしと悠貴じゃなくて。
かすみと小西くんの出会いの場になったかな。



「お互い付き合えたらいいね」


「ほんとに。ダブルデートしたいね」



かすみとその彼氏とって。
ずっと夢見てた。



「小西くんが初カレになるといいな」


「かすみならかわいいし大丈夫だよ」



かすみの頭をポンッと撫でる。



「そういう心結だってかなりかわいいから」


「かすみはあいつのことは忘れた?」


「もう綺麗さっぱり……って言ったら嘘だけど
、忘れたいかな」



かすみは中学3年間、同じ人が好きだった。
実ることはなかったけど。



「忘れるには新しい恋!だもんね!」



そういえば、小西くんはあの人によく似てる。