たい焼きを手に、私はレジャーシートに戻った。

「遅くなってごめん!」

「おう。サンキュー」

彼は、早速食べ始める。

ヒュ〜〜ッ、ドォン!!!

絶えずあがる花火。

私も腰をおろして、花火を眺めていると、そっと彼の手が私の手に重なった。

「あっ、ごめ……」

横を見ても、彼は花火を見上げ続ける。

「……………………………」

私はそのまま、高鳴る心臓の鼓動が指先から溢れないように、彼の手の温もりと共に幸せに浸った。