「私、そろそろ……服、着たいんだけど」 「………」 目の前の好きな女の裸。帰したくなんかない。 けど、思い切り、理性を引っ張りだした。 シーツを唯歌に被せて、先に服を着てからシーツを捲り、唯歌にキスをして部屋を出た。 唯歌に俺のパーカーを着せて、バイクで最寄り駅まで送った。 電車で二駅、溜まり場に近い駅だった。 またね、と、手を振って歩く姿を見送った。