「…はあ、年明けから本当にめんどくせぇオネェだな全く」
「ほんと。しつけはちゃんとやらなきゃダメよ、めご」
「茶々ちゃん…!近海くん…!」
珠理がいるから、一緒なのかなとは思ったけど、この2人にも久しぶりに会えた。嬉しい。
「オラ、変態。今日はいつもより遅いんだから、早く教室行くぞ」
「ええ〜?まだめごと離れたくない…」
「何言ってんだよ甘ったれんな!」
近海くんに引っ張られながらも、わたしから離れようとしない珠理。ギュウッと抱きつかれたからだは、前と全く変わらない。いつもの珠理だ。
「珠理、またお昼に行くから。ホームルーム遅れるよ」
冷えた背中を、ポンポンと手のひらで叩いて、軽く頰を撫でた。わたしがあげたマフラーから覗く鼻が、赤くなっている。離れがたいような顔が、少しかわいい。
「…めご、今日もかわいい。すき。」
「はいはい、わかった。てかここ教室だから。いいから早く行きな」
「はーい…」
近海くんに連れられて、渋々と教室を去って行く珠理。相変わらず廊下に出るときは、バイバイと手を振ってくれた。
そんな姿を、前と同じような気持ちで見れなくなったのは、あのことがあったからなのかな。
「……なんか、今日のめご、ミノくんに甘くない…?」
「…そうかな。普通だよ」
「え?そう?」
不思議そうにわたしを見る親友に、本当のことを話してもいいのだろうか。
もしかしたら、珠理と離れる未来が待ってるかもしれないってこと。その可能性は、小さくはないんだってこと。



