「それより、めご、もう3つ質問したわよ。早いわね」

「うるさいな。あんたが興味湧くことしか言わないからでしょうが」


オネェ野郎の恋愛話なんて、聞くの初めてだったんだから、仕方ないでしょう。こういうキャラだけど、恋話、好きなんだもん。仕方ないでしょう!

…絶対言いたくないけど!


「じゃあ、アタシの番ね。めごは、今のカレシのことが好き?」


美濃珠理からの、最後の質問。

ニッコリと笑って、美しい顔を傾けて、優しく聞かれる。

…なんで、こんなに優しい顔を向けてくれているんだろう、この人は。



「…うん、すごく好き。大好き」



わたしも、17年くらいしか生きてないけど、ここまで人前ではっきりと、好きだと胸張って言える人は初めてだったんだ。

あんなことされても、好きだと思う人は、初めてだったんだから…。


「そっかぁ。素直じゃないめごが、ここまで可愛くなるなんて、相当その人のことが好きなのねぇ」

「…うるさい」


好きで何が悪い。だって、リョウちゃんはわたしのほとんどを占めているんだ。

好きなんて言葉じゃ、足りないくらい。

だから、離れちゃうと、わたしのほとんどが無くなるんじゃないかってくらい、こわくて。


「…どうして、その人が好きになったの?」

「ねぇ、さっきので質問3つ目だったんだけど。今日はここまで」

「ええ?!2つじゃないの?!名前の由来からでしょう?!」

「ケーキ屋さんの時も質問してきたでしょう。それ合わせたら3つ」

「何それ〜〜!知らないわよ〜〜!」


ハイハイ、こっちだって知らないワヨ。