「いつものコンビニにいるよ。あと少しで着くから待ってて」


…わたしが、焦っているのを抑えてこんなにも可愛く接することができるのも、きっとこの人だけだ。



『コンビニ?じゃあアイス買ってきてよ。この間言ってた、新作のやつ』

「え?あのCMの?リョウちゃん、この間買ってきてあげたのに食べなかったじゃん!」

『あの時はそーいう気分じゃなかったんだよ。だから、頼む』

「…はーい」


わたしの ‘ ホントウのキモチ ’ を隠した返事にも、リョウちゃんはすっかり騙されて、少しだけ機嫌が良くなったように感じた。

…こんなこと、やってても意味はないというのは、重々承知だ。でも、わたしはリョウちゃんのことがとても好きだし、ダメにならないためには、こうするのがいちばん良いんだ。