強くなるもの

今日はオールコートで7時までの練習の日

練習が終わってダラダラしてた

「花音ちゃーん、じゃんけんしよー笑笑」

謎の誘いをしてきたのは、同級生のマネージャーの高月恵(たかつきめぐみ)ちゃん

「え、うーん笑笑いーよ!」

「じゃんけんぽんっ!!!」

じゃんけんで思ったより盛り上がれるんだな…笑笑

そう思ってた時、ふと闇の気配を感じた

キョロキョロと辺りを見回すわたしに、恵ちゃんが話しかけた

「花音ちゃん?どうし…」

「さがって…」

「えっ?」

嫌な予感は的中した

突如現れた魔物たち、そしてその魔物を生み出す魔物の扉、かなりの量だった

(力を使えば、もうここには…)

そのとき、

「よう、久しぶりだねー♪あれ?あ、そっかー、まだ力のこと皆しらないもんねー♪使えないのかーー」

聞きたくない声、大嫌いな声

(ディル…)

「まー、でも…力を使わないなら、皆死ぬだけだよ?」

その言葉を合図に、魔物達が襲いかかってくる

「皆が傷つくぐらいなら…」

「えっ?」

私は皆の1歩前にでる

「おい、危ないって!何が起こってるかわからないけど、近づかない方がいいことはわかる!」

後ろから聞こえる和也の声

「ごめん…バイバイ…ありがとう」

「は?急に何言って…」

そうそう、言い忘れてたけど、武器は持ち運んでるわけじゃない

念じることで、自分の体に登録してある武器を出すことができる

こう…シュパッと!

私の手には1本の剣が現れた

「えっ?」

戦うしかない、もう戻れない

「あれ?力、皆にみせちゃっていーのー?」

「…さい…」

「えーーっ?なんてー?」

「うるさい!!皆には指1本触れさせない!」

「へぇー…君にそんなに思う人達ができるなんてね」

その声を無視して、私は魔物を倒していく

まったく…数がおおすぎる…

体力がもつかどうか…やるしかないか…

丁度3分の2ぐらいを倒した

「さすが、僕の妹、だね〜倒すの早すぎるよー」

「妹…?」

後ろから聞こえる疑問の声

まったく余計なことを…

「なんのことだか…わたしは、あんたなんかの妹じゃないっ!!!」

魔物を全部倒しきった

パチパチパチ

「さすがだね〜でも、まだまだ、そんなもんじゃないでしょ?」

そういって、ディルは大きなロボットみたいなのを召喚した

「えー…これはめんどくさそうな…」

「そんなこと言うひまがあるんだ?じゃ、僕はこれぐらいにして、またね僕の妹♪」

「ちょっ…」

追いかけようとするわたしの目の前に、ロボット?が立ちはだかる

「まったく…しょうがない…」

力を存分につかって倒そうとする

でも、最初に力を使ったのと、そのロボットが思ったより動きがはやくて、手こずった

「くっ…はぁ…はぁ…」

ちょっっとだけ隙を見せた時に、ロボットが剣を振り上げた

(こんなとこで…みんなを守らないと…)

自分にふりかかると思っていた剣は一瞬目を閉じて開けた時には、吹っ飛んでいた

「お前らしくないな、こんなミス」

「はぁ…ミスじゃないから…」

「あいつらのことは1回忘れろ、戦うことに集中するんだ」

「…言われなくても…!」

助けてくれたのは(頼んでないけど)幼なじみの古高大地(こだかたいち)

幼なじみだから、もちろん力の持ち主

あ、体つきはいいけど、私よりよわいから

「大地、足を狙って!」

「はいはい」

私よりよわいけど、これでもずっとペアを組んでやってきたから、息はぴったり

何も言わなくても、必殺技を使うタイミングはお互いわかってる

「大切な人を」

「守るために」

「この力を」

「精一杯!」

「これが」

「私たちの」

「「光華斬、マギナ!!」」

大きな音と共に、ロボットは崩れ出す

「やっと…」

「俺いなかったらピンチだったな」

「だまっとけ」

「…こわいよ…」

はぁ…とため息をついて立ち上がる

そして、私はピンチが去った後、別なピンチに立たされていることに気づく

「…」

皆の沈黙

それがなにを示すのか、私はよく知っている

恐怖…

力を使って世界の扉を開ける

「おい、なんも話さず行くのかよ」

「私はここにいない方がいい」

「なら、俺はいるべきってか?」

「もちろん、ディルが戻ってこないとも限らない」

「だったらお前が…」

「みんなを、よろしくね」

そう言って私は扉を通る