「…起きろー!」
『ッわ!?…に、兄さん!?』
「起きたな。飯は作ってあるから。」
『…せめてノックぐらい…嫁入り前の乙女が寝てるんだよ?』
「いいじゃねぇか。まあ起きてて着替えしてるだったらノックするけど。寝てんだから。」
『…寝顔…。』
「そーいや、こんな写真を見つけた。」
『これ…って…初めてミュージカル見に行った日?』
「そ。…俺が少し興味を持った日でもある。」
『何を?』
「…秘密。」
『…割と秘密主義なんだよな…あ、帰んないと。制服と鞄…。』
「朝っぱらから女子一人も色々とアレだから、送る。ついでに家族団らんもだな。直で事務所行く。」
『わかった。とりあえず私はご飯を食べる。』
「朝から買い出し…有り得ない。しかも二回目とかもっと有り得ない。…おーい、寝てんぞ泉ー。」
「眠…。恋…肩貸して…。」
「まあまあ。今日は四人で来たわけだし、楽でしょ?」
「弥斗、何買えばいいんだ?」
「えーと、とりあえず野菜と肉かな。…あ、隼人、キノコも。」
「弥斗さーん、隼人さーん、泉がなかなか離れてくれないんですけどー」
「恋、我慢だよ。」
「そんなー…泉、泉起きろ!」
「…む。…緋代…?」
「あ、この前の子だ。凄い面白かったよね。」
「あー!そうだ昨日!昨日も見た!昨日の夜見て、今日の朝も見た…ってことは!?」
「あれ、あの子そんな子だったの?以外。」
「…わ、相手の男凄いイケメンだね。うちの蘭ともいい勝負になるよ。」
「あと錦城もな。」
「昨日すっかり言うの忘れてた…よし、今度こそ報告!」
