『そろそろ外行こ。買い物しないと。』



「わかった。…ここは俺の奢りで。」



『よし。』



「わかってる、わかってるぞ俺は。家計的に厳しいのは。」



『ありがと。これからも頑張って働いてね。うちの大黒柱さん。』



「おーおー。…でもお前も働くんだからな。高校生にしては良い日給だと思うんだが。」



『…高校生だから出来ないこともあるんだよ。普通そういうのは成人した大人がやるものだから。』



「年齢制限は別に無い。…で、どこ行くんだ?」



『電化製品。テレビ買いに行かないと。やっぱ不便だから。』



「…それくらい俺が買ってやる。」



『いやいや、ちゃんと家計に入れてるんだから。別にいいって。』



「じゃあその金をお前の服とか、お前のカバンとか、お前の靴に費せ。」



『え、別に必要ない…。』



「必要だ。…年頃の女子がオシャレしないってどういう事だよ。」



『…でも普段は制服だよ?それにあんまり出かけないし…。大体三着くらい持ってれば充分…。』



「…俺が許さない。もっと自分を磨け。緋代は可愛いんだから、オシャレぐらいしろ。」



『…でもそういうのよく分かんないし。』



「…わかった。俺がプロデュースする。」



『えっ』