ガチャ



「ただいま。」



『兄さん!お帰りー!』



我が家の大黒柱、七葉零が一時帰宅しました。



「零兄さんあんま変わってないね。相変わらずカッコイイよ。」



「そーか?」



「あ、兄貴。相変わらずその顔面羨ましいわ。」



「そーか?」



「ファァ…あら、零じゃない。相変わらずイケメンで母さん安心したわ〜。」



「れいにーたん!」



「おかーえり!」



「…なんで顔なの。どうしても顔が気になるの。」



『まあまあ。あ、お茶いる?』



「…いや、外出よう。」



『??わかったー。じゃあ洗濯物をよろしく。あと氷月は午後から部活でしょ?鍵と水筒とおにぎり忘れないようにね。』



「うん。」



「お姉ちゃん、零兄さん、行ってらっしゃい。」



「ああ。」



『出かける時は戸締りだからね!』



「…緋代は相変わらず心配性…ていうかお母さんだよな。もはや病気レベルの。」



『そんな病気ありません。』



「アイツらももう高校生と中学生だ。少しは家事出来るだろ。あんま無茶すんなよ。」



『…なーんか昨日からみんなそんなこと言い出すんだよね…何でだろ。もはやこれが私の日常なのに。』



「氷月も茜もみんな心配なんだよ。お前が。ほら、この前も過労で倒れただろ。」



『いつの話してるの兄さん。もう2ヶ月以上も前の話だよ?それよりお母さんの方が心配だよ。お母さんあんまり体も丈夫じゃないんだし…でも家計的には厳しいんだよね…』