「…カイト…お前あのレイラちゃんが〝おばさん″に見えんのか??」


「え!?そんな訳ないよ!!僕だって!!その…お姉さん…だと思うし、でも本人が…」


「ぶァッカヤロウ!!」

「ひぃッ!」
           ロイドさんは立ち上がって叫んだ。鼓膜が破れてしまいそうな声で、                                   「自分の思った通りに呼べば良いだろう!?自分の考えを曲げてどうするよ!自分の道を貫き通せ!!」


「よーし!!俺が新しい呼び方を決めてやる。」

「そんな…」

もはやロイドさんはブレーキの壊れた機関車よりも止まりにくそうである。

「そうだな…男が女を助けに行くんだ!、そこには〝さん″とか〝ちゃん″とか余計なもんは一切必要ねえ!〝レイラ″って呼べ」


「レ…レイラ?」


「そうだ!!助けたいんだろ?」


「…うん!!僕、レイラを助けに行くよ!!」