「まだ付き合いたてほやほやなんだから2人の時間楽しめ〜?な〜?和那ちゃん」


「うざい。浅田さんいつもごめんね」


そう謝った如月先輩にみっちゃんは「大丈夫ですー」と棒読みでそう言ってから、私に「またね」と手を振ってスタスタと校門へと歩いて行った。


「ちょ、澪南ちゃんまってよ〜!」


後から追いかける野村先輩の背中を見つめながら、やっぱりなんだかなんだあの2人って、なんて思う。


「いいけどな、あの2人」


っ?!


まさかのすぐ隣の如月先輩の声に驚く。



「先輩もそう思ってるんですか?」


「あぁ。流星と浅田さん、いい思う」


「やっぱりそうですよね。もし、2人が付き合ったりしたら、あれですね、4人でダブルデ────っ!」


『ダブルデート』そう言いたかった私の口は、突然先輩に塞がれて、驚きで身体が固まってしまう。