「ったく寝るぞ!リーダーは他の奴らより早く起きなきゃなんねーとか意味わかんないんだからな!」


「そんなの、お前が勝手に副リーダーになるって言ったから仕方ねーだろ」


「うるさい!寝ろ!」


なんて理不尽なキレ方なんだよ。


それでも。


ボソボソと色々言いながら布団に潜りこむ流星の背中をじっと見つめる。


「ありがとうな、流星」


「……」


チャラそうに見えて、実は一番繊細で周りのことを見れる男だってこと、知っている。


こいつが友達でよかった。


こいつのおかげで、ちゃんと言おうって心に決めることができた。


また同じ間違いなんてしたくない。


来原の笑顔も、泣き顔も全部、俺が一番近くで見ていい理由が欲しい。


ううん、理由とかそんなことじゃないんだ。


彼女の全部をちゃんと、


俺のものにしたい。


ただの願望だ。