こっち向いて笑って、先輩!



真壁の背中が完全に見えなくなったのを確認して、渡り廊下へと急ぐ。



あっ、いた。



そう思っときにはもう


「来原……っ!」


そう声をかけていて。


「えっ、へっ?!き、如月先輩?!なんで……」


振り返った彼女はすごく驚いた表情をしていて。
口をパクパクとさせていて。


いつもの制服姿や、何度か見たことのあるジャージ姿とは違って、薄いピンク色のコートを着ていた彼女が学校で見るよりも小さく見えたのは、顔が小さい分、コートが大きく見えるから。


「ど、どうしたんですか先ぱ……」


「今、声がしなかったか?」


「あぁ、僕も聞こえました」


っ?!


来原の目の前に来たとき、すぐ後ろから先生たちの声がした。


ったく、こんなタイミングありかよ。