「来原がいつまでも自分のこと好きでいるのが当たり前、みたいな。そういう余裕ぶっこいた態度がホント気に食わないです」
イメージしていた彼とはなんだか違う。使わなそうな言葉遣いとか口調とか、俺のことが嫌いだって言われてるようだ。
こいつ、やっぱり来原のことが─────。
「嫌な思いさせて悪かった……」
「はぁ……先輩はどうしたいんですか。来原とどうなりたいんですか」
「俺は……」
こんな、一番大事なことが言えない俺見たいな人間よりも、さりげなく気を遣える目の前にいる飯田の方が、来原は幸せだと思う。
だけど─────。
「別に先輩の気持ちとかどうでもいいですけど」
そう言いながら俺の横を飯田が通りすぎた。
「そういえば、来原、さっき真壁に呼び出されて渡り廊下にいましたよ」
っ?!
飯田にそう言われてから、俺の身体は勝手に走っていた。
「ほんっと、バカだな……俺は」
飯田が一人でそう呟いたのなんて知る由もない。



