こっち向いて笑って、先輩!



「そろそろ消灯時間だから早く部屋に戻ったほうがいいよ」


「はい。すみません。ちょっと外の空気吸いたくて。大人数と寝るのとかあんまり得意じゃないんですよね」


「気が散って」と付け加えて笑った飯田を見て、こいつ、すごく気を使う人なんだと思った。


体育祭の買い出しだって、来原に真壁の代わりについて行ってあげていたし。


いや、単純に、相手が来原だったから?
って。またそんなことを考えて……。


「まぁ、君の気持ちもわかるけど」


「いや、わかんないんじゃないですかね。如月先輩には」


ハハッと飯田は笑っていたけど、明らかに目が笑っていなかったし、気に障ったのか怒ってるようだった。


「自分に好意持ってくれるのが嬉しくて優しくしたくなるのはわかるけど。中途半端に触れて舞い上がらせるようなことして落とすのってどうなんですかね」


「は?」


一体なんの話をしているんだ。なんでそんなに怒っているんだ。まるで敵対心むき出しって感じだ。
敵対心?なんで飯田が俺に?