真壁くんの口から、そんな話を聞いてるのが信じられない。私から見ても、真壁くん友達が大勢いていつも囲まれているイメージだ。
ほかの女子から見たら、少しチャラそうで不真面目で怖いって印象を持たせちゃうのかもしれないけど。実際私もそう思っていたし。
「前に言ったみたいに、怖くて。1人になるのが怖いから必死に。でもなんか、来原に正直な気持ち伝えてからはさ、すごく楽なんだ。人に話したってなにも変わらないって思っていたけど、スって中にあった重荷が全部落ちた気がして」
「そんな……私はなにも……」
「いや、来原のおかげだ。変に駆け引きしたり媚び売るような仕方じゃなくてさ、ちゃんと時間かけてまっすぐ、人と関わってみようって思えたよ」
「真壁くん……」
「ありがとうな」
そう言って今日初めてちゃんとこっちを見た真壁くんの笑った顔が、月明かりに照らされて、すごく綺麗だ。
ただ話を聞くことしかできなかったのに。
こうやって面と向かってお礼を言われるなんて嬉しくて涙が出そうになる。
「あのさ、来原。……この合同合宿が終わったら」



