「いや。俺がああいうのに絡まれてしまったから。来原まで巻き込んで怖い思いさせてしまって。本当はすぐに来原を守らなきゃ行けなかったのに。そこまで回らなくて。情けない。如月先輩たちが来てくれたからなんとか……」
「私は本当に、全然大丈夫だったから!あの後、大丈夫だった?」
「あ、うん。如月先輩の友達の先輩に話聞いてもらってから、それで如月先輩があの先輩たちにも釘をさしてくれたみたいだから、もう絡まれることはなくなったよ」
「そっかぁ〜〜よかった〜〜!」
そう言って胸をなでおろす。
まだ真壁くんが怖い思いをしていたらどうしようと気になっていたから、本人の口からそう聞けてホッとする。
「初めは本当に、俺が自分を守るためにしていたことでさ」
空をまた見上げながら話し出す真壁くんの横顔は、なんだか前より男らしくなっていてカッコよくなっていた。
彼を苦手だと思っていた気持ちはもう微塵もない。
「ほかの奴らに奢ってやるって言えば、自然と人が寄ってくるようになって。気前のいい自分は周囲から頼られていて慕われているって錯覚して」



