「り、隆一くん、あの、な、なんでこんな、急にいきなりっ」
舌が全然回らない。だって今までこんなことなかったのに…!
彼はあわてる私を楽しそうに見ながら、何も言わずに体を放した。
も――…。
私は頬に手を当てながら、悔しくて顔をしかめる。
肝心なとこも教えてくれないんだから。
「凛」
いつの間にか先を歩いてる隆一くんが、手を差し出した。
未だ楽しそうな彼にちょっと睨み返しながら、私はおずおずと手を伸ばした。
「って、あれ?私の家、そっちじゃないんですけど…」
いつものように家までの道を行ってくれるのかと思ったけど、家とは真逆の方向へ進んでいる。



