彼の顔を見上げるけれど、相変わらず表情は変わらずわからない。
だけど、きっとそうなんだろうって、なんでかわかる。
「…隆一くん」
こういうとき、ほんとに思う。
好きだなって。
私は嬉しいのと、照れくさいのと、申し訳なかったのと、
いろんな気持ちを混ぜて、笑った。
「ありがとう、待っててくれて」
彼の目が少し見開かれた。
「いこっか!」
私が先を歩いてから振り向くと、隆一くんはあの女の子を助けたときみたいに、優しく笑った。
ドキッと心臓が鳴って、恥ずかしくて思わず視線を逸らす。
…ふいうちはずるいよなぁ。
赤くなる顔を片手でこすりながら、ばれないように先を歩く。
すると後ろからぐっと手を掴まれて引き寄せられた。
「わ…っ」



