小さい子はかわいいなぁ、元気があって。
ほんわかした気持ちでその姿を目で追っていき、その先に目をやって少し不安に思いはじめた。
このまま走っていけば、道路にさしかかる。
あの道路は角にカーブミラーもないから車は人に気づきにくくなっている。
…やばいかも。
女の子は走り続けている。あと十数メートルで道路だ。
私は駆けだした。
ボールが道路に突き抜けて転がっていく。
女の子があわてたように走る速度を速めた。
「待って!そのボール追っちゃだめ!!」
どうしよう、間に合わない!
私の声も届いてないようで、女の子は走ることをやめない。
道脇の塀の上からトラックの荷台の部分が見えた。トラックも速さを変えずにすぐそこの角まで迫っている。
女の子が角から飛び出した。
あぁ…だめ…!!
トラックのクラクションが大きく響いた。



