「翔くん、ちょっといい?」




三年生の卒業式が終わり、未だに先輩との思い出ばかりが集まった屋上に




とどまっている俺のとこに、真知さんが来た。





「……なんすか」



「真白のこと」



「…」




俺はその名前に、また胸が熱くなるのを感じる。



惚れすぎ。



名前聞くだけでこんな熱くなって…馬鹿じゃねぇの。




「…そのことなら…ちゃんともう探してないっすよ…だから…」



「確かに探すなって言った」



「…?」



「けどまさか、翔くんがそんなヘタレだとは思わなかったよ」





…は?