「お願いしますっ!」
「お願いしますっ!」
あたしは廊下に飛び出してから、すごい勢いで配っていく。
みんなどんどんもらってくれるから、このペースなら委員長に怒られなくて済みそうっ!!
「…ぶはっ…」
突然、後ろから吹き出した声が聞こえた。
こんな失礼なやつ誰よ…あ、もしかして新?!
あたしは怒った顔して振り向くと、そこにはお腹を抱えて声を出さずに笑ってる陽向ちゃんがいた。
そしてその隣にはぶすーっとしてる新。
確かに新は当たったけど…笑ってるのは陽向ちゃんじゃん…。
「笑わないでよー!!//」
あたしは自分の格好が恥ずかしくて、陽向ちゃんをきっと睨んだ。
最悪…陽向ちゃんに見られるなんて…
「ぶはははっ……似合ってねぇ……!!」
「柏木先輩。さすがに笑いすぎっす」
あたしはゲラゲラ笑ってる陽向ちゃんをもっと睨みつける。
似合ってないとか言わないでよ!!わかってるもん!!!
「ひ、陽向くんっ…」
そのとき。

