「おつかれさま〜真白!」
「ありがとう〜っ!!まーちゃん」
わざわざ会場まで迎えに来てくれたまーちゃんに抱きつくと、頭をぐっと押さえられた。
「あんたはバカのくせに…一人で抱え込みすぎ。泣くことも覚えたら…?」
まーちゃんの優しい声があたしの胸にすっと入ってくる。
「辛いね…辛いね真白。でも翔くんはもっと辛い思いするよ。だから今泣いておきな。これから泣かないために」
「…っ、………まーちゃんのばかぁ…!泣かせないでよ…!」
「ははっ、怒るか泣くのかどっちかにしな?」
まーちゃんはあたしの頭をぽんぽんと撫でながら、いつもの大笑いをしてくれた。
「…っヒック…怖いよぉ…不安だよ…誰もいないんだ…」
「うん。受かってるといいね」
「受かりたくない…っ、やだ…」
「そうね。怖いね」
あたしは人生で一番、辛い選択をしたと思う。

