「ほら、俺にならいつも言ってんだろ?言えよ」
大きな手が離れ、目の前にはいつもの陽向ちゃんが呆れた顔してる。
「…好きっ!」
「…小せえ」
「大好きっ!」
あたしは陽向ちゃんに飛びついて、ぎゅうっと力を込めて抱きついた。
あたしの小さい体は、陽向ちゃんの体にすっぽり入ってしまう。
「…はぁ、お前はすぐ甘える…」
「えへへ〜、陽向ちゃん大好き!」
「わかった!耳元で叫ぶな!!」
あたしに何を言われても呆れて返すだけのいつもの陽向ちゃんだけど、なんだか嬉しそうに見える。
陽向ちゃんは、いつもあたしを守ってくれる。
肝心なときに助けてくれるヒーローみたい。

