「…翔のこと、好き、ほんとに…しーちゃんは翔のものだから…」





今頃に翔が自分の中で大きな存在だって気づくなんて、ほんとに自分って馬鹿だなぁって思う。



ごめんね、翔。



これからはいっぱいあたしから愛をあげるからね。




「…先輩、どうしたの…今日。可愛すぎ…」



「好きだから、好きって言いたいのっ…だめ?」



「…あーもう、試合負けたのに…なんのご褒美だよ…」





照れてる翔にまたきゅんっときて、あたしは自然と口角が上がる。




「…翔、かーわいい」




あたしは翔に今までの分全部の「好き」と愛情をいーっぱいあげた。



なんだかすごく幸せな気分だった。



これまで会えなかった期間が、あたしにとっての翔の存在を分からせてくれた。




なんか…しーちゃんは、自分が思ってる以上に翔のことが好きだってことにも気づいた。



陽向ちゃんとかに感じるのとは違う、もっとなんかキュンってする感じのやつ。




このときのあたしは幸せすぎて…これから起こることなんて全く考えていなかった。