そのとき。 「楓さん、これってどうするんでしたっけ」 俺の方ことなんて全く気にしてない、真剣な声が聞こえた。 何故かその声は俺を立ち止まらせた。 「これはね…こうしてこうして…こう!」 「あ、できたっ!…ありがとうございますっ!」 まだ一度も俺の方なんて見ないこの女は、さっきはカメラのレンズばかり見ている。 …なんだこいつ…俺のこと見に来たんじゃねーのかよ…。