「真知さんは?はぐれた?」
「うん…でも、翔の友達が助けてくれて…」
「あー、あいつらね。…てかなんでこんな人の多いとこにわざわざ…」
そう言って、ため息をつきながら頭をかく翔。
やっぱりこうなるよね…もう謝るしかない…。
「翔が一生懸命頑張ってたから、嫌われてるってわかってるけど…っ応援したかったの…ごめんね」
「…っ!」
あたしが謝ると、翔はまたため息をついて下を向いてから、あたしの頭を優しくなでた。
「……先輩は俺にどうしてほしい?」
「…へ?」
「俺の好きな子。今この会場に来てるけど、行っていい…?」
ードクッ
き、来てるんだ…ここに。
じゃあ両思いなのかな…。
あたし…この間、応援しなかったこと後悔したのに…今は行かないでって言おうとしてる…。
…どうしたらいいの…。

