あれ以来、私は悠太と一度も直接会えていない。



あれからまた引っ越して、今は愛知にいるそうだ。








?「綾音、空なんか見上げてどうしたの?」




そう声をかけられて振り返ると、そこにいるのは微笑む隼人。



夜もいつの間にか完全に明けていた。






「あ、隼人おはよ。夜明けの空見たら悠太思い出しちゃって」




あれから私のそばにいて支えてくれたのは高校が同じだった彼だった。



はじめは恋愛対象として見れなかったが、彼は必死に毎日私を笑わせようとしてくれた。



ずっとずっと話しかけてくれたし、何かあるたびに守ってくれた。




そんな彼に告白されたのは高3の卒業式の後だった。





隼「また悠太かよ……。お前悠太のこと大好きだったもんな」