「あ、この人……」
学校の図書室にある感想ノート。
図書委員のあたしはその感想ノートから抜粋して毎月1回図書新聞なるものに載せている。
〝R.T〟
このイニシャルに、この整った文字。
青いペンでかいてあるから男子生徒らしい。
あたしはいま3年生で、1年からずっとこの仕事をしている。
そして、1年の頃からかいているということはこの人は同い年なのだろう。
「この人……どんな人なんだろう」
ずっとずっと文字を見るだけ。
でも、この人の感想は実に率直で惹き付けられるんだ。
そして、読む本のジャンルがあたしと似てて。
ずっと気になっていたりする。
「あーる……が名前かなぁ?」
「あーる?」
「わぁ!」
1人でブツブツ言ってると、急に後ろから声をかけられてびっくりしてしまう。
「ごめん、びっくりさせた?」
申し訳なさそうに眉を下げる彼は同じクラスの豊田くん。
学校の図書室にある感想ノート。
図書委員のあたしはその感想ノートから抜粋して毎月1回図書新聞なるものに載せている。
〝R.T〟
このイニシャルに、この整った文字。
青いペンでかいてあるから男子生徒らしい。
あたしはいま3年生で、1年からずっとこの仕事をしている。
そして、1年の頃からかいているということはこの人は同い年なのだろう。
「この人……どんな人なんだろう」
ずっとずっと文字を見るだけ。
でも、この人の感想は実に率直で惹き付けられるんだ。
そして、読む本のジャンルがあたしと似てて。
ずっと気になっていたりする。
「あーる……が名前かなぁ?」
「あーる?」
「わぁ!」
1人でブツブツ言ってると、急に後ろから声をかけられてびっくりしてしまう。
「ごめん、びっくりさせた?」
申し訳なさそうに眉を下げる彼は同じクラスの豊田くん。