「玲っ!!」 そう名を呼ばれた時、わたしの鼓動は高まった。 安心と愛おしさが込み上げて、恐怖よりも、『好き』って気持ちが高まった。 薄暗い地下の部屋、泣きそうなくらい心配をした表情の彼が現れた時、春のあの日の彼と重なった。 わたしのために、泣いてくれた彼。 そして今、わたしのために心配してくれた相川がいた。 ううん、違う。 あの日の『修二』がいたんだ。